車検と排気ガス測定NGのBNR34GT-R

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車検整備で入庫頂いたGT-Rです。エンジン整備後、排気ガス濃度を測定した結果、HC濃度が2500ppm(検査適合値300ppm以下)と異常な数値です。インジェクターを始めECU等,全ての調整を行ないましたが治りません。エンジン内部に問題があると判断してエンジンを分解してみました。

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エンジンはTOMEI製2.8Lキット仕様です。5年経過のエンジンです。バルブの密着不良を確認しました。バルブシートリングをリン青銅を採用した事が原因です。レースで用いるリン青銅は熱伝導性に優れているものの耐久性を必要とする一般車両には不向きです。

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バルブガイドもリン青銅バルブガイドに交換されています。バルブガイドが異常に摩耗した為にバルブの密着不良が発生したのです。競技用のエンジンは定期的に分解する為、摩耗が生じる前に交換するのでリン青銅が使用できるのですが、一般車両では信頼性と耐久性が伴っている必要があるのです。

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